深夜における酒類提供飲食店営業を開業するための要件を説明します。
★深夜酒類提供飲食店営業の2つの要件★
①場所的要件
②構造的要件
風俗営業の要件とは違い、人的要件がありません。
まず、①場所的要件についてですが、
都市計画法で定められた地域「用途地域」というものがあるのですが、熊本県では、下記にあげる用途地域では、深夜酒類提供飲食店を営業することができません。
〇深夜酒類提供飲食店営業全面禁止
・第一種低層住居専用地域
・第二種低層住居専用地域
・第一種中高層住居専用地域
・第二種中高層住居専用地域
・第一種住居地域
・第二種住居地域
・準住居地域
この用途地域は簡単に調べることができます。
各市区町村の役所の都市計画課などに都市計画図なるものが備えおいてありますし、直接窓口で教えてもらうこともできます。
それから、深夜酒類提供飲食店営業届出においては、風俗営業許可申請とちがい「保護対象施設」からの距離制限などはありませんので、用途地域だけを注意すればOKです。
次に、②構造的要件についてですが、
深夜酒類提供飲食店営業を開業するには、下記にあげる構造、設備の基準を全て満たす必要があります。
① 客室の床面積は、一室の面積を9.5㎡以上とすること。ただし、客室が一室のみである場合はこの限りではない。
② 客室の内部に見通しを妨げる設備を設けないこと。 ③ 善良な風俗または清浄な風俗環境を害するおそれのある写真、広告物。装飾その他の設備を設けないこと。 ④ 客室の出入口に施錠の設備を設けないこと。ただし、営業所外に直接通ずる客室の出入口は除く。 ⑤ 営業所内の照度が20ルクス以下とならないように維持されるため必要な構造または設備を有すること。 ⑥ 騒音または振動の数値が各都道府県の条例で定める数値に満たないように維持する構造または設備であること。 ⑦ダンスをするための構造または設備を有しないこと。 |
②に関しては、風俗営業許可申請の場合と同じく、つい立てや間仕切り等、高さ1m以上の客室の見通しを妨げるような設備は設けることができません。観葉植物であっても1m以上のものは撤去するよう指導されることもありますので注意が必要です。
⑤に関しましては、基準に満たない照度に変えられるスライダックス(調光器)などの装置を設置することはできません。
以上が、深夜酒類提供飲食店営業を開業するための要件となります。
営業所の賃貸借契約を結ぶ時や内装工事を行う際は以上のことを注意してください。